「ホンダ インサイト」とは

ホンダ インサイトは、「パワーユニットの高効率化」「空力性能の追求」「車体の軽量化」を追求して、世界一の低燃費・排ガスのクリーン化・リサイクル性を実現するために1999年に発売されたガソリンエンジン+電気モーターのハイブリッドカーです。

スタイルはとにかく空力重視のクーペ型。CR-Xでは「乗れない」後ろ座席部分にはバッテリーが鎮座するため思いきり良く2シーターです。エンジンは 1.0 L リーンバーン VTEC エンジンに モーターアシスト機構を加えたホンダ IMA システム。

全長 3.940 mm、全幅 1.695 mm、全高 1.355 mm のボディは骨格にアルミ押し出し材を多用して、車重 820 kg(5速MT車)に抑えられています。2シーターとは言え、本来後ろ座席のある場所を占拠しているバッテリーを含めて車重としては大した軽量化です。プリウスの 1200 kg を超える車重との差はドア2枚と座席2個では埋めることはできないでしょう。
 35km/L (10・15モード、5速 MT 車)という、 発売時世界一の低燃費は恐らくこの車重によるところが大きく、そのためモーターはエンジンのアシストのみとして、あえて小さくし、それを駆動するバッテリーも小さくしたのだろうと想像されます。
 トランスミッションには 5MT の他、CVT のホンダマルチマチックが設定され、燃費は10・15モードで 32 km/L です。効率の良い CVT ですが、プリウスのような発進時に電気モーターのみにした方がトルクコンバーターを介さないだけより効率的なのではないかと思います。

ただ、5ドア・4シーターのプリウスに比べると、折からのRVブームと逆境もあり、2シーターでは市場に受け入れられなかったようです。ターゲットがはっきりしないことが原因でしょう。単なるトヨタに対する対抗策としての位置づけにしか見えないこともないです。
 この車が発表される前に開かれた 1997 年東京モーターショーのコンセプトカーJ-VXは非常にスポーティだったのでが、むしろその方向性の方が良かったような気がします。


ドライブさせてもらった車は初期型のインサイトで AT 車です。CVT 車に乗るのはフィアット・ウーノセレクタ以来久しぶりです。ウーノもトルクコンバーター付きでクリープがありましたが、インサイトも同じ形式(正確には配置が異なりますが)です。燃費のインジケーターを気にしながら走ってしまうところもウーノの時と同じでした (*1)。
 印象はとにかく普通。スポーティとは感じられませんでした。つくば市街を一周して平均燃費は 23 km/L でした。

と言うことで写真集。>写真集


*1:
ちなみにウーノには「エコノメーター」なるものがあり、
針がグリーンの位置にあると燃費が良くなると言うことでした。
キャブの吸気の負圧を示すらしいですが、
街乗りでも気をつければ 15 km/L 以上を達成し、
北海道をひたすら走った時は常に 20 km/L をキープしてました。

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