Fiat Barchettaはイタリア本国で95年、日本では96年3月に発売されました。デザインはフィアット社内のチェントロスティーレ（デザインセンターの意）が担当しました。デザインは同じくフィアットのCoupe FIATと同時期に行われたもので、初期には同じようなデザインも試されたようです。結局はまったく別のデザインで登場しましたが、これはFiat Dino CoupeとCabrioletの違いのようで、興味深い結果です(*3)。この例はカロッツェリアの競作で、イタリアならではな光景（？）なのですが、バルケッタの場合は、「力強い社長」のおかげで、そうなったのでしょう。
（普通で考えれば当時フィアットは２つのボディを作りわけるほど経済基盤はしっかりしてなかったと思いますし）

生産はカロッツェリア・マジョーラにより行われています。ドアを開けるとＢピラーの根本にエンブレムがついています。

エンジンは1.8リットルの自然吸気。可変バルブ機構を搭載していますが、高回転を狙ったものでなく、乗り安さを狙ったものと思います。また、2275 mmというショートホイルベースとロック・トゥ・ロックほぼ２回転のクイックなステアリングで軽快な運転ができるようになっています(*4)。

この車を買ったのは96年3月。すなわち、発売とほぼ同時。
買ったときから、機械としての大きなトラブルもなく、今日に至ってます。また、もうすぐ走行５万キロ(*5)に到達しようとしてるにもかかわらず、タイヤ交換をしたことがないのが自慢です（？）。と言うのも、この車、「糸巻き戦車」(*6)の様に、前輪しかないのとほぼ同じなんですね。私の場合、３万キロぐらいで前後を交換しました。で、ようやく最近前後のタイヤの減りが同じぐらいになりました。

とにかく、かわいいヤツです。＞写真集