Alfa Romeo Alfa 156 はイタリア本国で 97 年、日本には 98 年に導入されました。その後、99 年に本国と1ヶ月とおかず AT のセレスピードと Q システムが導入されました。00 年にわずかなアップデートがなされた後、02 年には4気筒版が直噴エンジンの JTS にリプレースされ、GTA が追加されました。また、日本では 00 年より追加された「スポーツワゴン」が 02 年より「156 スポーツワゴン」となり、名実共に 156 ブランドになりました。 スタイリングは当時アルファ・チェントロスティーレのワルター・ダ・シルバが担当し、それまでの 155 の直線的で極端に多くの水平線が特徴のスタイルから一転、ふくよかな曲線を持つどちらかと言うとクラシカルな様相に変化しました。 エンジンは本国ではさすがにバリエーションが多く、発売当初ガソリンの4気筒ツインスパークが 1.6, 1.8, 2.0 L、V6 が 2.5 L、ディーゼルが4気筒の 1.9 L と5気筒の 2.4 L でした。日本へはガソリン4気筒の 2.0 L と V6 の 2.5 L のみでスタート。後に GTA と共に V6/3.2 L が追加されています。GTA 以外はパワーを追求したエンジンではなく、気持ち良さやバランスが重視されているように思えます。 全長 4430 mm, 全幅 1755 mm, 全高 1415 mm, ホイールベース 2595 mm, 車重 1300 kg(4気筒版)と、ほぼトヨタ・アルテッツァ(コロナとか)ぐらいです。 トランスミッションは4気筒には5速 MT と中身は5速 MT のセレスピード、V6 には6速 MT と4速 AT の Q システム。GTA は6速 MT と6速のセレスピード。セレスピードはコンピュータと油圧制御装置に2回のリコールがあり、その変速プログラムの違和感も含めて一部評判を落としていました。油圧装置の不具合は初期型を対象に行われていましたが「作動点検を行い油圧保持能力が十分なものは交換の必要がない」とされましたので、これは製品の品質管理がうまくなされていなかったことのだと考えられます。対策がなされたものはほぼ問題は解決されたと思われ、あとはドライバーの考える変速動作との違いとどれだけうまくつきあっていけるかが残された課題なのだと思います。「こーゆーもの」と受け入れられるかどうかが鍵です。カラーバリエーションは日本仕様は当初、定番のアルファレッド、ブラック、ファンタジアブルー、コスモブルー、ヌヴォラブルー、ライトグレーの6色でスタートし、99 年導入の左ハンドル仕様ではホワイトが選択できました。その後、02 年の JTS 系導入時にアルファレッド、ルクソアブラック、メタリックブラック、セイルブルー、スターリンググレー、メタリックグレー、ヌヴォラブルー、シーガルブルー、メタリックブルーの9色に、さらに 03 年の後期型導入時にアルファレッド、シエーナレッド、キャラミブラック、ハラマブラック、アマルフィライトグレー、ゴンザーガグレー、ヌヴォラブルー、デイトナブルー、ル・カステレブルー、カプリブルー、ヌヴォラホワイトの 11 色に変更されました(ただし、TI、GTA では選択できる色が少ない)。 03 年にビッグマイナーチェンジを受け、所謂「ブレラ顔」の後期型に変更され、05 年現在まで毎年小変更が加えられています。ジュジャーロのブレラ顔に変更になった時、ジュジャーロは「156 のオリジナルスタイルは自分の手によるものであり、ダ・シルバによりブラッシュアップされた。(リファインが上手だ、とも言っていた気がする...)」と雑誌(*1)のインタビューで答えており、「ブレラの顔が移植されたことで、フル・イタルデザイン版になった(ただし、本当のオリジナルは別の顔)。だからイタルデザインのエンブレムが付けられた」とおっしゃってました。私はジュジャーロファンでもあるのでブレラ顔はまったく違和感無く受け入れることができています。05 年5月現在、ブレラと共に後継車 159 が発表されています。ディメンジョンは(全幅以外)166 と 156 との中間にあり、車格も車名通りそれぞれの中間に位置するものなのだと思われます。164 の大きさに近く、Alfa Romeo ブランドの独立したトランクを持つ軽快なセダンとしては 156 が最後になるのかもしれません。 Ferrari Mondial 3.2 からの乗り換えで 156 セレスピードを選ぶことにしました。 と言うことで写真集。>写真集 *1:出典不明。 おまけに立ち読み。 |